恒和不動産株式会社
小松の暮らしや不動産情報を発信中!

地震の影響を受けにくい「住まい選び」

公開日:2024/01/19  更新日:2024/07/30
地震に強い家

地震に強い家に住むということは、地震大国である日本に住むのにとても重要です。
今回は地震で倒壊しやすい家の特徴や地震の影響を受けにくい家の選び方を解説します。これから住宅の購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

地震で倒壊しやすい家の特徴

地震で倒壊しやすい家

地震が起きた時に心配なのが、家の倒壊です。ここでは、地震で倒壊しやすい家の特徴を説明します。

まずは耐震基準を確認

耐震基準とは、一定の強さの地震に耐えられる最低限度の基準のことで「建築基準法」によって定められています。

建築基準法は1950年に制定されて以降、1971年、1981年、2000年に大きく改正が行われました。
このうち1981年の建築基準法の改正では、耐震基準が大幅に改正されました。したがって1981年5月31日以前の耐震基準を「旧耐震基準」、それよりも後の耐震基準を「新耐震基準」と呼びます。

旧耐震基準と新耐震基準の違いは次の通りです。

旧耐震基準
  • 震度5強程度の揺れでも建物が倒壊しない
新耐震基準
  • 震度5強程度の地震でほとんど損傷しない
  • 震度6強~7程度の揺れでも人命に関わるような倒壊や崩壊をしない

これはあくまでも目安として覚えておきましょう。実際は地盤が弱かったり、維持管理ができていないような建物が新旧問わず倒壊しています

屋根が重い

屋根の重さは建物倒壊に大きく関係しています。
重い屋根の家は重心の位置が上にあるため、地震の揺れの影響を大きく受けやすいためです。さらに、大きく揺れる屋根の重さに柱や壁が耐えられず、倒壊してしまうこともあります。
特に日本でよく見かける「瓦屋根」は重量が重いため、耐震という面では優れているとは言い難いです。

壁に問題がある

建物の耐震性において、壁はとても重要です。
「耐力壁」は、木材の筋交いや合板などを、所定の金物や釘で固定して作られ、地震の横揺れによる力を支えます。耐力壁の量が不十分だったり、配置バランスが悪いと地震によって倒壊しやすくなります。

次のような住宅は壁に問題があるケースが多い傾向にあります。

  • 1階部分にガレージがありその上に2階がある
  • 大開口の窓が多い
  • 1階と2階で壁の位置をずらしたようなデザイン
  • 築年数がきわめて古い

玉石基礎

玉石基礎(たまいしきそ)とは石の上に柱を直接載せて基礎として建てる構造で、古民家のような築年数が古い家や神社やお寺などでよく用いられています。
経年によって石が地面に沈みこんだり、柱がずれたり腐食したりするため、地震で倒壊しやすくなっているおそれがあります。

シロアリ被害がある

シロアリは、住宅の柱や土台などといった木材を食べます。食べられた柱や壁は腐朽し、建物を支える力が弱まってしまいます。
シロアリ被害に遇っている家は、倒壊のリスクが高くなります。

地震の影響を受けにくい家の選び方

地震に強い家の選び方

住宅選びの際はできるだけ地震の被害を受けにくい物件を選びたいですね。ここでは、地震の影響を受けにくい家の選び方について解説します。

築年数に注意する

築年数が新しい物件を選べば安心と思われる方も多いですが、新耐震基準を満たしていても、熊本地震のように震度7レベルの地震が2回立て続けに起きてしまえば、家が倒壊する恐れはありますので注意が必要です。

また、旧耐震基準の築年数が古い物件で不安という方は、ホームインスペクション(住宅診断)を検討しましょう。
ホームインスペクション(住宅診断)とは、住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者的な立場から、また専門家の見地から、住宅の劣化状況、不具合事象の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見きわめ、アドバイスを行なってくれるものです。
費用はかかりますが、建物の強度の確認ができるため安心です。

ハザードマップで土地を確認

建物だけではなく土地としての地震への強さも確認しておきたいところです。どんなに地震に強い建物でも、土地の地盤が軟弱で揺れやすい場合は、地盤沈下や浸水が発生する恐れがあります。土地の強固さや特徴は以下のサイトでチェックできます。

国土交通省が提供しているハザードマップでは、災害の起こりやすさを確認できます。ハザードマップでどんな災害が起こりやすいかをチェックしておけば、地震による一次被害と二次災害の両方を避けることにつながります。

シンプルな構造の物件

基本的に地震に強い家は正方形に近い形のシンプルな構造です。正方形は同じ面積の面で支え合うため、力が分散されやすく倒壊しにくくなります。
逆に家の形が複雑になればなるほど、地震のエネルギーを受けやすくなるため、倒壊リスクが高いです。1階より2階の面積のほうが広い、1階部分の一部がガレージになっていて壁がないといった形状の場合は注意が必要です。
耐震基準を満たし同じ耐震等級だとしても、建物の形によって倒壊リスクは変わるので注意しましょう。

地震保険は必要?

地震保険は必要?

火災保険と地震保険の違いとは?

火災保険とは火災や自然災害などで損害を受けた建物や家財を補償するものです。住宅ローンを組む際、火災保険への加入が条件になっているケースも多いです。

地震保険とは、火災保険では補償されない地震や噴火、それらによる津波を原因とする住宅や家財の損害を補償するための保険です。
(一社)日本損害保険協会が2022年度に行った「地震保険に関する意識調査」では、火災保険の加入者が地震保険もセットで加入している割合は全国平均で69.4%で、世帯加入率は35.0 %にとどまっています。

地震保険の加入を検討しよう

地震・噴火・津波の被害を受けてしまったときに、生活の再建が難しい人は地震保険の加入を検討しましょう。

以下に該当する方は、地震保険に加入することをおすすめします。

  • 住宅ローンが残っている人
  • 住宅を購入したばかりの人
  • 住宅・家財を失ったときに生活を再建するだけの貯蓄が無い人
  • 地震・噴火・津波のリスクが高いエリアに住んでいる人

火災保険を契約したあとでも、地震保険に加入できます。地震保険は政府と民間の保険会社が共同で運営しているため、保険会社によって補償内容や保険料は変わりません。加入したい場合は火災保険を契約している保険会社にご相談ください。

まとめ

まとめ

今回は地震で倒壊しやすい家の特徴や地震の影響を受けにくい家の選び方・地震保険の必要性について解説しました。
地震による建物倒壊は人命に関わります。これから中古住宅の購入をお考えの方は、倒壊しやすい特徴に当てはまらないか確認してみましょう。

この記事の発信者

金田 孝
営業,売買担当

戻る