
相続した家や土地を持て余し、空き家のまま放置したり、活用方法が分からず先送りにしたりする方は少なくありません。また、今は不動産を所有していなくても、将来的に相続する可能性があり、その時にどうすれば良いか不安に感じる方もいるでしょう。
この記事では、あらゆるケースを想定し、あなたがどのように行動すべきかの判断材料を提供します。
自身で利用することを再検討する
まず、相続した不動産を自身で活用する可能性を改めて検討してみましょう。
- 将来、老後にその家に戻って暮らすことは考えていますか?
- 別荘として利用する予定はありますか?
- ショップやカフェなどを運営するアイデアはありますか?
もし、「いつか子供や孫が使うかもしれない」「住んでほしい」という漠然とした期待だけで、お子様やお孫様ご本人の意向を確認していないのであれば、積極的に売却を検討することも視野に入れるべきでしょう。
不動産の維持には固定資産税がかかるだけでなく、建物の老朽化による近隣への損害、不審火のリスク、樹木・雑草の繁茂による近隣トラブルなど、維持にはコストと手間がかかります。
解決しておくべき課題

相続した不動産が共有名義になる場合(例えば兄弟で相続した場合など)は、以下の点について相続人間で合意を得ておく必要があります。
- 遺産分割協議は完了しているか
- 他の相続人は売却に反対していないか
建物や土地への思い入れから、相続人の一部が処分をためらうのは自然なことです。また、親の家財整理に手間取ったり、兄弟間で負担が偏ったりすることも、問題を先送りにする原因となり得ます。
売却を検討する
不動産を売却する場合、主に2つの方法があります。
- 不動産会社に直接買い取ってもらう(買取)
- 不動産会社と媒介契約を結び、買い主を探してもらう(仲介)
不動産会社に買い取ってもらう
早く現金化したい場合は、不動産会社による不動産買取が適しています。
買い取り金額は重要ですが、地元の販売先の情報も集まるノウハウの多い不動産会社がおすすめです。物件の状況によって適切な売り方や価値を高める提案をしてくれる不動産会社を選びましょう。
買い取った不動産を右から左に販売するだけなく、リノベーション販売したり、もしくは解体後に分譲することもできる「引き出しの多さ」をもっているかが不動産会社選びのポイントです。
手放したあとにも、新しい人には大切にしてくれる人に引き継いでいただけるように尽力してくれるでしょう。
当然ながら仲介で売るときより相場より安い金額になりますが、不動産会社が買い取るので早く現金化が可能です。
仲介で買い主を探す
売却を急がない場合は、買い主を探してもらうために不動産会社に仲介を依頼するのが一般的です。この際に不動産会社と結ぶ契約が「媒介契約」です。買取よりも金額は大きくなりますが、売却までに時間がかかる可能性もあり、それまでの維持管理が必要になります。
ここで最も重要なのは不動産会社選びです。
信頼できる不動産会社を見極めるポイント
- 実績のある不動産会社であるか
- 根拠のある販売金額を提示できるか
- 広告(Webサイト・SNSなど)を積極的に行ってくれる
売れないと意味がありません。売れる条件の相場を踏まえた、現地調査などを行い、根拠のある適切な金額をアドバイスするなど、売り手と買い手の目線にあわせて、親身になってくれる不動産会社がよいでしょう。
契約後も、広告掲載の実績や内覧の申し込み状況を定期的に確認し、業者がきちんと活動しているかを見極めることが大切です。
「更地にしないと売れない」は必ずしも真実ではない
古い建物がある場合、「建物を解体して更地にしないと売れない」と言われることがあります。これは物件の状況にもよりますが、構造駆体がシロアリ被害などで傷んでいる場合をのぞいては中古住宅での販売も可能かもしれません。
買い手が見つかる前に更地にすると固定資産税が高くなることがあります。そのため、解体せずに成約後に更地にして引き渡す「解体更地渡し」を検討するのが望ましい場合があります。
また、売り主が不要だと思っていても、買い主が建物を活用するケースもあります。その場合は、解体にかかるはずだった費用の一部を値引きすることも有効な手段です。
新しい建物の場合も、「改修・リフォームしないと売れない」と言われることがあります。ハウスメーカーや工務店に相談した場合にそう言われることが多いようですが、これも物件の状況によります。まずは現状のまま売ることを検討してみましょう。リフォームして綺麗にしても、買い主が望む仕様とは限らず無駄になる可能性があります。それならば、リフォーム費用をかけずに少し値引きする方が、売り手と買い手の双方にとってメリットがあるかもしれません。これらも親身に対応いただける不動産会社に相談しましょう。
貸すという選択肢
空き家にしておくと建物は傷みやすいため、賃貸に出すという選択肢も考えられます。人が住むことで空気の入れ替えが行われ、建物は長持ちする傾向があります。
ただし、賃貸に出すということは、賃貸の大家業を行うということです。設備の故障トラブル、家賃の滞納、空室のリスクなど、様々な問題が発生する可能性があります。これらの管理を不動産会社に委託することも可能です。
しかし、全ての物件が賃貸に適しているわけではありません。不動産の特性を見極める必要があります。一般的に、大規模な改修をせずに利用できる建物、特に水回りに大きな手直しが不要な建物であれば、賃貸を検討する価値があります。
また、立地によっては、多少の改修費をかけても採算が合う場合もあります。例えば、古民家(町家)は近年人気が高まっており、改修費用をかけても高い収益が期待できる可能性があります。
これらの情報を参考に、ご自身の状況に合わせて最適な解決策を見つけてください。
困る前にも困った後にもぜひご相談ください!

不動産は大切な資産です。家族との思い出が詰まった実家、先祖から代々受け継がれてきた土地など、不動産への想いは人それぞれかと思います。
恒和不動産ではそんな思い入れの深い不動産だからこそ金額だけでは計れない不動産取引を目指し、お客様から新たなお客様へと想いを繋いでいきたいと考えております。
活用されていない土地や建物をお持ちの方は、売却や活用を一度ご検討頂ければと思います。査定は無料で行っていますので、お気軽にご相談下さい!