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街と共に歩む「つじジムキ」— 文具・事務機器から防災用品まで揃う老舗

公開日:2025/09/29  更新日:2025/10/14

小松市役所前で80年近く続く「つじジムキ」は、オフィスファニチャー、事務機器、文具、防災・危機管理用品、コピー機などを取り扱う事務機販売店です。

歴史のエピソード

店主の辻さんにお話をうかがいました。

お店の始まりは昭和22年、戦後まもなく。松任町の実家のお寺の境内にバラックを建て、小さな文房具店を開いたのが始まりでした(約78年前)。

昭和30年代には商売も軌道に乗り、駅前か市役所前かの移転で悩んだ末、市役所近くを選択。
現在では通販が主流の時代ですが、「役所前だからこそ、続けてこられた」と語ります。現在のビルは昭和45年頃に建てられたもので、小松市で個人が建てた鉄筋コンクリートビルとしては3番目だったそうです。
「商いは牛のよだれ(急がず気長に、辛抱強く続けることが大切)」という精神で、急がず着実に営んできたといいます。

店内の見どころ

店内は、昭和レトロの面影が残る魅力的な空間です。

歴史を感じる文具

「コクヨマーク」の由来である「国の誉(くにのほまれ)」と書かれた表示や、KENT、内田洋行の航海定規など、レトロな品々が今も残っています。

非売品の筆

支援学級の児童などが社会科見学で訪れることも多く、特に喜ばれるのが「店内で一番高い筆」です。10万円近くするこの筆は昭和40年代以前からあるもので、「もはや売れなくなった」非売品となっています。また、展示されている1億3千年前の魚の化石も人気です。

店主の活動と小松の街づくりへの想い

辻さんは、小松市国際交流協会(KIA)の会長を女性として務めるなど、小松の街に活気をもたらすためのまち起こし活動にも尽力してこられました。

熱意と行動
街おこしには「クレイジーが一人いないと成功しない」「しないよりはやったほうがいい」「仲間が一番たすけてくれる」」と語り、情熱と行動力の大切さを伝えます。

人を巻き込む力
また、「助けてくれるのはお金ではなくおコネ(コネクション)」であり、そのためには「若い間は外へ出ないといけない」と語ります。

詩吟教室

辻さんは詩吟教室も開いています。当初は「動機が不純なほうがよい」との言葉通り、得意先からの誘いで始めたそうですが、今では続けてきてよかったと感じているそうです。
取材時には、生徒さんが詩吟を披露してくださいました。

絵画展示

辻ビルの3階には、三代目の長男が描いた絵画が展示されており、数々の賞を受賞しています。

周辺の再開発

現在、向かいの公会堂・博物館の解体工事が進んでおり、来春まで続く予定です。
今後5年間で新たに建設される計画については、騒音や安全面への懸念もあるものの、辻さんは「生きている間にきれいになれば」と街の再生に期待を寄せています。また、工事に伴い、辻ビルにはテレビでもよく見かけるライブカメラが移設されているそうです。

事務用品から街の未来まで、つじジムキは小松市の発展を支え続ける大切な存在

インテリアコーディネーターと防災士の資格を有しており、事務用品で困っていることがあればいつでも相談に乗ってくれるとのこと。

アクセス情報

取扱品目オフィスファニチャー、事務機器、文具、防災危機管理用品、コピー機など
所在地〒923-0904
石川県小松市小馬出町 6番地 (小松市役所前)
ホームページhttps://tsujibun.jp

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この記事の発信者

白山 ひとみ
経理事務

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